私たち個人の財産は、各々の自由な意思によって処分することが可能です。相続財産の処分は通常、遺言(遺贈)による遺産と生前贈与の2つの方式によって行われます。遺言することに抵抗を感じる人は、残りの選択肢である生前贈与を行うべきです。また税金面では、賢い生前贈与は相続税対策の重要な柱となるでしょう。
| 贈与税の概要 | |
| 贈与税は、本来相続によって課税される財産を、生前に贈与することにより、相続税の税額軽減を図ることを防止するために、相続税の補完税として、設けられた税金で、税法上では相続法の中に規定されています。 | |
| 申告・納付 | 年単位でその人が、贈与により取得した財産(複数からの贈与によって財産を取得している場合はその合計)を対象にして、翌年2月1日~3月15日までに申告・納付します。 |
| 配偶者控除 | 財産を相続税の財産評価の規定に従って評価し、基礎控除額の110万円(平成13年1月1日より前は60万円)を引いて、課税価格が算出されます。課税価格に税率を適用して、贈与税額が算出されます。 |
| 相続税の贈与税額控除 | 相続開始3年以内に、被相続人から受けた贈与については相続によって取得したものとして、相続財産に合算して、相続税が課されます。すでに贈与税として納付した税額については、相続税額から控除されます。 |
| 非課税 | 贈与税の非課税財産は、「法人からの贈与によるもの」「扶養家族相互間において生活費・教育費として通常必要と認められるもの」などとなります。 |
| 配偶者控除 | 婚姻期間が20年以上である配偶者から、「居住用不動産」または、「居住用不動産を取得するための金銭」の贈与を受けた場合には、2000万円まで課税価格から控除できます。ただし、この規定の適用で税額が無くなる場合でも申告は必要です。そして、この規定はその配偶者からの贈与につき1回しか適用できません。 |
| 住宅取得資金などの贈与を受けた場合の特例 | 父、母、祖父母から、住宅取得資金などの贈与を受けた場合には、その部分の金額のうち、1500万円までの金額については、5年に分けて贈与があったとして計算される、というものです。 基礎控除額は、5年分で550万までは税額無し、という計算になります。税率によっても5分の1の課税価格に対するものを適用して算出された税額を5倍するので、低い税率での適用となります。 また、すでにこの規定の適用を受けたことのある者は受けられません。他にも適用対象者について、要件が色々ありますので注意が必要です。「住宅取得資金など」の範囲も複雑な規定がありますので、こちらも注意が必要です。 |
| 特徴 | 相続税よりも、税率は大きく設定 |
相続税の節税を考えるとき、生前贈与で相続時の相続財産を少なくする方法がしばしばとられます。しかし贈与税の税率は相続税の税率よりも大きく設定されていて、慎重に検討しなければかえって多く税金を払うことにもなりかねません。資産に関する税金である相続税の節税は机上での税額計算以外の要因が多くあり、大変難しい問題です。税額以外の要因についても慎重な検討が必要でしょう。ここでは税法の規定の適用上のみですが節税につながる可能性のある着目点をご紹介します。
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